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2010年7月14日 (水)

月刊彗星マジック【彗星マジック×劇団kuskus】100713

2010年07月13日 インディペンデントシアター1st

3回目。

今回は劇団kuskusさんがパートナーでした。ここの役者さんはよく彗星マジックの公演で見かける。本公演も2回観に行ったことがあります。
元気があってとても楽しい劇団でけっこう好きだったのですが、今回で解散らしいです。
役者さんはこれからも色々なところで拝見するのでしょうが、もう劇団公演が観れないのは残念なことです。

まずは劇団kuskusから。「セツナナイト・トワイライト・アナザーモーニング」。
不思議な作品でした。
ある設定の下、違う形で進む話を単に2本観たんですが、それを別々のものとして考えられもするけど、何かで繋がっているようにも思えるし。
じっくり考えなさいみたいな感じで、宿題出されたような気持ちです。
こういうのは本当は嫌いなんですけどね。ある程度、答えを用意しておいてくれないと分からない人なので。
でも、勝手なもので、この劇団が好きだから、そんなものも好意的に見てしまいます。

設定は引っ越しの片付けが終わりそうな部屋。ここに7年間住んでいた女性は、これから新たな人生に向けて再出発するようです。
そこに男が入ってきます。
結婚生活をここで送っていたようです。女性は不妊症みたい。
これだけが原因では無いのでしょうが、別れる選択を2人は取ったようです。
もう素直にお互いさよならも言えないようなところまでいってしまっています。
部屋には彼がプレゼントしたぬいぐるみ。外は花火の音。
ほんの少しだけの時間、別れを二人で味わって、お別れの時を迎えます。

こんな感じの切ない話で暗転。

照明がつくと、演出家が入ってきてダメ出し。もう一度、やり直し。

男が入ってくるまでの設定は同じ。
でも、先ほどとは違い2人は分かりあっているような雰囲気。
ぬいぐるみを並べる二人。不妊症治療でお別れした子供たちを思って買ってきたぬいぐるみみたいです。
そんな失った子供たちを思って悲しみをあらわにする女性。
それを包み込むように男性はプロポーズ。
記念にベランダで線香花火をする二人。
打ち上げ花火のような派手さは無いけど、小さいけどじっくり愛を育ててきた二人にふさわしい。

とこれで終了。
説明が分かりにくいでしょうが、どう捉えればいいんでしょうかね。
演出家はそれぞれが好きなように考えてくれればと言われていましたが。
7年という歳月が劇団設立からの期間だったりするので、ご自分たちのことを描いているところもあるのでしょうか。だとすると、ぬいぐるみとかは外に出せなかった作品たちか。考え過ぎかな。

前半は私の持っているこの劇団のイメージでは無いので、違和感がありましたが、後半はまさにぴったりのイメージ。これまで拝見した公演も、登場人物が前を向いて歩き始める感じで終わるので、こっちの方が安心する。
まあ、この話のように、きっとこれからもずっと輝いてくれるでしょう。

次は彗星マジックの連作短編、定点風景 星のラケータ。

今回はすごく違和感があった。いい意味で。
スピード感があった。いつもモタモタしているとかいうわけでは決してありませんが、どちらかというと落ち着いてゆっくりゆっくり進むような展開。どういう言葉を使うのか分かりませんが、ノスタルジーみたいなものを感じさせるような話の流れが多いです。
これは、今回の話の内容もあるのでしょうが、私の中では春海るりさん(演劇畑ハッピーナッツ)の影響が大きいように思います。
とにかくこの方に全て振り回されているような印象を受けました。もちろん、これもいい意味でね。
彗星マジックの役者さんがこの方と絡む時、あまり見たことのないテンションや表情をされているように感じ、とっても新鮮だった。

今回はオリヒメの話。
夜空に星が消えた世界。森の中にある灯台の光だけが輝いています。
ヒコボシに会いたがるオリヒメを、星が消えたことが分からないように外へ出れないように監禁します。
ヒコボシはロケット技術者として活躍していましたが、スパイ容疑で死刑になっています。
閉じ込めておくことがオリヒメにとっていいことなのか分からなくなった番人はオリヒメを逃がします。
オリヒメは灯台守の助けを借りて、ロケットを強奪。無理やり宇宙へと旅立ちます。
でも、このロケット、実は続く戦争のために開発されたミサイル。
飛び立ったミサイルは誰もが宇宙へ行く前に地上へと方向を変えると思っていましたが・・・

このオリヒメが上で書いた春海るりさん。
劇団の本公演で1度だけ拝見していますが、あまり記憶に残っていません。今回はかなり目を引きました。

連作短編3本目ということで、ようやくこの作品の世界が理解できてきました。
きちんと休まず観に行った甲斐あって、これまでに見たキャラクターとかが出てきた時に、前の話を思い出して楽しめるということもできます。

次回はちょっと趣向を変えて、欠陥ロケットという劇団と10分の短編を6本するようです。単なるショートショートでは無いということですが、楽しみにしております。

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コメント

似たような設定で全く違うドラマですか

それほど深く考えなくても素直な感想で良いんじゃないですか?

投稿: まこと | 2010年7月15日 (木) 12時27分

>まことさん
そこをひねくれて考えるのが私じゃないですか(゚ー゚)

投稿: SAISEI | 2010年7月16日 (金) 00時11分

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