中之島 春の文化祭2010【ABCホール開館2周年記念】100502
2010年05月02日 ABCホール
ABCホール開館からちょうど2年。関西で活躍する劇団・ダンサー・歌手・落語家などが集まって20分ずつ公演する企画です。
14:00開始で終了は20:00前。とにかく疲れました。でも、どこも楽しませてくれました。
オープニングは保坂和拓アナウンサー。テレビをあまり見ないので良く知りませんが、人気アナウンサーみたいですね。演劇とかものすごく詳しい方でした。それに出演者さんのことをものすごく調べられている。かなり勉強熱心な方みたいです。けっこう好印象です。
トップバッターはミジンコターボ。作品は先日のLINX'Sでもされた恋心。言うことありません。相変わらず見事な出来です。LINX'Sの時と7つ変えているそうですが、1つも分からず・・・。というか、全体的にかなりバージョンアップしているような気がするのですが。
続いてテノヒラサイズ。作品は仲間たちとドラキュラの館に行き、自分以外の全員がドラキュラに噛まれバンパイアになってしまう設定。ドラキュラになりたくないので仲間たちにおびえたり、疎外感に耐えきれず噛んで仲間に入れてくれと頼んだりするお得意のシチュエーションコメディー。そして、この役は湯浅崇さん。こういう役どころがぴったり過ぎて、妙にリアル感があります。最後は思わぬオチに笑いました。
かのうとおっさん。男女のコンビです。作品名は「教えて! セクシー先生」。生徒の悩みに先生がアドバイスするという設定。解決してもまた次の問題が起こります。恋愛相談に始まり、幽霊に取りつかれたり、幽霊と恋したりの相談まで話がおかしな方向に進みます。このお二人はとても味のある方たちでした。要チェックです。
スイス銀行。所属する女優さんお二人が出演されました。下ネタソングにおっぱい川柳など、バカバカしいネタのオンパレード。完全にお笑いの人みたいになっていました。お二方とも公演で拝見したことありますが、ベテラン女優さんなんですけどね。幅広いです。
関西カモフラージュドパーティー。珍しい形の作品でした。インプロビゼーションと言うらしいです。台本・打ち合わせなしで即興芝居をします。4人の役者さんの一人を殺人事件の加害者に設定して、この人に分からないように客が被害者、殺害現場、凶器を決めます。これで芝居スタート。残り3人は取り調べをしながら、加害者にそれをうまく自白させるというゲームのような芝居でした。ちなみにドカベン・クラブ・酒瓶になりました。
桂しん吉。桂吉朝のお弟子さんです。桂吉朝は中島らもさんがまだご存命の頃、よくエッセイとかに出てきたことを覚えています。古典落語をされました。よくある頼りない丁稚と旦那のやり取りでした。落語もこういうのを聞くと面白い。一度見に行こうかなという気にさせられます。
ピースピット。作品は「FATHER」。先日行われた話題の公演「MOTHER」の前日談です。「MOTHER」はファンタジーで面白いながらも涙なしでは見れない作品でしたが、こちらはもっと壮大な世界で繰り広げられる笑いなしでは見れない作品になっていました。突拍子もない設定での役者さんのやり取りはとても面白かったです。ところどころ「MOTHER」を思い出させるエピソードが詰まっており、つい先日なのに懐かしかったです。MOTHERでは追加公演においてもまだはっきり描かれなかったつるちゃんとお母さんの関係がこの作品で明らかになりました。やっぱり、すごく望まれて産まれてきていたんだ。MOTHERで最後産まれたこどもと一緒に出てくるつるちゃん。きっとお母さんとその喜びを分かち合って、わだかまりは消えてしまっているだろうというエピローグを想像させるような話です。これで、私の中で名作MOTHERが本当のハッピーエンドとなったような気がします。
満員劇場御礼座。所属する女優さんお二人がユニットを組んで行った音楽ネタ。タイトルは「私に謝ってください」。昔、経験したしょうもない腹立たしいことを切々と語り、じっくりと歌いこみます。ただ淡々と語るだけなので、最初は何だと思いましたが、ツボにはまるとおかしくて仕方が無い。会場も大笑いでした。後々の休憩で外でタバコを吸っていたら、語られていた女優さんが緊張した~とか言って仲間のところにフラフラになって歩かれていました。ベテランさんでもやっぱり緊張するんですね。大舞台ですものね。
sunday。7月に公演があるサンプリングデイという公演につながるショートストーリーでした。予告編なのかな。う~ん、観に行くつもりだったけど、これは難しそうだぞ。とにかく、場面転換がめまぐるしくされて、訳が分からなくなりました。時間軸・空間軸を短い時間にあれだけいじられるとちょっと苦しいです。
伊藤えん魔。有名な暗黒童話。一度だけブレーメンのお話しを聞いたことがあります。今回は赤ずきんちゃん。するどい突っ込み、物まねを多用して、赤ずきんちゃんを朗読します。ただこれだけ見るとどこが面白い分からないでしょうが、間違いなく絶品です。見事なエンターテイメント。
売込隊ビーム。お二人だけしか出演されておらずちょっと残念。もうすぐ公演がありますので、忙しいのでしょう。でも、他の役者さんも見たかったな。とはいえ、出演されたお二人は関西演劇界では中心どころの男優さん。くだらないネタをうまい掛け合いで楽しませていただきました。まあ、設定は発明家とその後輩。地面にしか座ったことが無い後輩に発明したパイプイスを試させます。感動する後輩。「いい~っすね」と連発。名前を決めることにします。といった感じのネタを幾つもされました。
尼崎ロマンポルノ。ジブリ作品のパロディー。色々なシーンをおかしな形で表現します。びっくりしました。ここはこんなパロディーみたいなことをする劇団じゃなかったはず。これまで2回、公演を拝見していますがどちらかと言えば重い雰囲気の社会派作品。違和感があったのと、失礼ながら演じ手側も今回はかなり手探り状態でされたんじゃないですかね。まとまりが無かったし、こちらの方がちょっと不安でした。
石原正一。ようやく見れました。有名な漫画朗読。正直、漫画を朗読して何が面白いのかなあと思っていましたが、これは確かに面白いわ。それに、年代が近いからか選ぶ漫画が昔読んでいたものばかり。今回は13冊持って来られ、その一部を披露されていました。しかし、ここまで来ると芸術ですね。一つのジャンルとして認知される日が来るんじゃないでしょうか。
ダイナマイトしゃかりきサーカス。アカペラの3人グループ。お昼からずっと屋外会場で司会やライブをされていたみたいです。トリですから、会場みんなで盛り上がっていました。
エンディング。残っている役者さん達がみんな舞台に勢ぞろい。今後もずっとこの方たちには楽しませていただくつもりです。
ご活躍を祈っております。
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コメント
>mioさん
読み終わった?
お疲れ様o(*^▽^*)o
投稿: SAISEI | 2010年5月10日 (月) 01時14分
短編集のオンパレードですね~★
こうゆうのってジャンルが沢山あって結構
お腹いっぱいにしてくれますよねっ(◎´∀`)ノ
じゃあ今度、みんなで『おっぱい川柳』開催しませうwww
投稿: mio | 2010年5月10日 (月) 01時15分
>mioさん
おっぱい川柳、全く覚えていないくらいシュールでいま一つだったような・・・。
この日は当たりも多く楽しめました。
○球部の子も呼ぶ?(・∀・)ニヤニヤ
投稿: SAISEI | 2010年5月10日 (月) 01時21分