ちゃんちゃんばらばら【劇団ガバメンツ】100529
2010年05月29日 インディペンデントシアター 2nd
(感想自体が、作品内容を想像できそうなので、以下、ネタバレ注意にしておきます)
基本設定が前回観劇したハイヤーズ・ハイと似ている。
この時は、こんな作りの芝居もあるんだと思って、とても感動したのですが、今回は2度目だったので少し感動は薄れてしまいました。
あ~、また同じ感じだなあといった感想が大きい。
でも、面白かったですけどね。
前回は、確か脚本家が作品を作る時の頭の中を描いた作品。
こんな風に変えてみようと、同じシーンを少し変えて演じられる。これがおかしくなっていくので面白いみたいな感じ。
今回は時代劇になっていて、斬られて死んでいく浪人が人生を振り返り、あの時こうしていれば、こんなことにならなかったのにと頭の中で妄想する。それを幾つも描きながらも、結局は不幸な人生は変わらないというようなお話。
頼りない浪人が登場。この人、悪党グループの一員。これから、寅さんとかがするような口上を述べるところ。
でも、全然できない。それに代わって、グループの一員が見事に口上を述べる。ここは本当に、すごい口上をきちんとされました。お見事。大(青天の霹靂丸)さん。一人芝居とかよくされているので、お手の物なのかな。これを聞くだけでも十分価値ある。
そこにおぼろ頭巾という桃太郎侍みたいな人が登場。この悪党を天に代って始末する。悪党たちが全員集まって、仕返しをしようとするが、見事に全員斬られる。
ここから話がスタート。
息絶え絶えの浪人は起き上がり、何でこんな死に方をしないといけないのか嘆く。そして、元々この悪党グループに入っていなければとか、あの時あいつの言うことを聞いていなければとか、連れていた娘がうるさくしなければとか、とにかくすべて人のせいにするネガティブ思考の下、もう一度違う人生を妄想してみる。
でも、結局は・・・という流れ。
人生を振り返っているので、一つ一つのエピソードは若干つながりがあるものの、独立した短編集ぐらいの感じでも見れてしまう。それぞれ、悪党グループの個性的なメンバーを題材に話を作った感じ。
話として、次はどうなるんだろうというようなワクワク感は同じような作りでもハイヤーズ・ハイの方が間違いなくあった。
優れているなというところは、歌舞伎のような見せ方をしていたり、時代劇ながらの雰囲気を強く出されていたところ。舞台としては飽きさせない良い作りなんだと思います。
役者さんは時代劇だからなのか、拝見したことがある方も随分と印象が違った。ふざけ方がちょっと抑えられているような気がした。その中で、いい意味でいつもと変わらないなというのが片山誠子さん(ソラ豆)。娘役。見ないと分らないでしょうが、おふざけが過ぎるようなキャラクター。面白くて素敵な女優さんでした。
次回公演は10月。今度はシャーロック・ホームズを題材にするようです。
今まで拝見した2つの作品から考えると、何となくどんな感じか少し想像がつくんですが、いい意味で裏切られることを期待しています。
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コメント
たくさんの劇団があるんですもの

たまにはかぶったような作品もありますよね
しかし、浪人と言えば『座頭市』がみたいですね

投稿: MIO | 2010年6月 1日 (火) 23時52分
>MIOさん
北野武の座頭市は見たことあるよ。
当時、台湾からの留学生が見たいと言って、連れて行きました。
言葉は分からなくても、迫力が伝わるみたいでした。
通訳してあげれれば、かっこよかったんだけどね。
投稿: SAISEI | 2010年6月 2日 (水) 00時33分