モテハン・オンライン【伊藤えん魔プロデュース】100405
2010年04月05日 ABCホール
前々回、前回と拝見して、ほぼおなじみの役者さんが似た印象の作品を演じられるので、少し飽きがくるのではないかと思い、今回もまあ同じ感じだろうからやめとこうと思っていましたが、やっぱり気になる。
無理やり日程調整して、平日の昼間に観劇。
感想はやっぱり何か過去公演と似た印象を受けるが、面白い。終演時には、2時間楽しんで、満足している自分がいます。これが、伊藤えん魔さんの魅力なのでしょう。根強い固定したファンがいるのもうなづけます。
テーマはオンラインゲーム。ネットカフェでバイトするニートのダメ男は、ある日、おかしなオンラインゲームを知ります。それは、ログインすればモテモテのイケメンに変身して、自分の好きなイメージのモテ男になれるというもの。ダメ男は現実世界にいるダンサーの女の子に恋しており、そのイメージをゲーム上に創り上げてバーチャルな恋愛を楽しみます。でも、その世界には、モテ男をハンティングするハンター達も参戦しており、生き残りをかけて争っています。
そんな中、オンラインゲームのライバル会社がばらまいたウィルスがゲーム上に入り込みます。そのウィルスは、ログインしている多くのキャラクターを消しさり、ゲームの世界を壊そうとします。仲間たち、ゲーム上のセキュリティーソフトをイメージ化したキャラクターや謎のゲームマスターとともに、そのウィルスとの戦いが始まります。
最後は戦いに勝利し、現実世界で少し自信をもったダメ男やゲームをしていたニート達が一歩踏み出そうとするところで終わります。
似た印象を持つというのは恐らく、ここだと思います。前々回では悪いヒトが、前回では依存症のヒトが、今回はニートが、要はダメ男と呼ばれる者が、この物語の中で何か変化が生まれ、前へ進み始めるのです。それが、安っぽいドラマのようにわざとらしくなく、あくまで現実的な視線で希望を見出しているような形にしています。
役者さんはほとんどが30代ではないでしょうか。ベテランに近い中堅どころに位置している方々だと思います。個性的な魅力を持つだけでなく、かなりイケメンの方もいらっしゃるので、女性人気はすごいみたいです。前回もそうでしたが、どうもおじさん一人の観劇が浮いた感じがしてしょうがありません。これだけの役者さんを集めるというのも魅力の一つでしょう。
こういうベテランさん達の作品は、だいたいの場合、ただ単に見ているだけになる時間が少ないです。通常2時間程度も観劇していると、そういう時間帯が出てくるのです。面白く見ているとか、話の流れを理解しようと役者のセリフをしっかり聞いているとか、話に引き込まれているとか、何か目的あって見ている2時間でした。どこかの劇団の演出家が書かれていましたが、隙間を埋めるということを通し稽古から公演終了までずっとするそうです。みっちり詰まった作品になった結果なのかもしれません。
次回公演は未定みたいですが、やっぱりまた観に行ってしまうでしょう。不思議な魅力にやられてしまいました。
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コメント
どうせ一緒なんでしょ

だけど足を踏み入れてしまう・・・。
それよくわかりますっ



なんなんでしょうね
あの魅力は
投稿: mio | 2010年4月 8日 (木) 21時28分
>mioさん
そういう劇団、けっこう多いです。
まあ、それが力なんでしょうがね。
ダメだったところにもう一度チャンスをと思って行っても、たいがいダメですね。
投稿: SAISEI | 2010年4月 9日 (金) 11時22分