人間って、いいな【オパンポン創造社】100402
2010年04月02日 ロクソドンタブラック
立ち見まで出る、満員御礼でしたね。
この劇団は2回目。劇団の主宰でもいらっしゃる作・演出の野村侑志さんがとっても個性的な方です。
もう、知ってる方はおなじみなんでしょうが、とんでもない格好でのバカダンス(もちろん、褒め言葉として)は、初めて見た時は、思いっきり引きましたが、今はいつ出すんだぐらいの楽しみの一つになりました。
前回公演でも感じましたが、何か古き良き時代みたいなものを思わせるノスタルジックな世界観を持つ作品でした。話は全然違うんですけど、そう感じるんです。
今回の作品は、最後のオチがピカイチです。見事だなあと思わず声が出ました。
あらすじは、ちょっと説明しにくいです。
舞台は猿山。昔話の設定で、猿は鬼と同義で扱われます。
ボス猿がある日、どこかからやってきた猿にその座を奪われるところから物語はスタート。
仲間から見放され追い出された元ボス猿とその弟、猿山に眠るお宝を狙う侍と飼い犬、猿山に母を捨てようとしている息子と嫁、子供、飛べない太った鳥が主な登場人物。
元ボス猿は人間になろうとし、姿は人間そのものになりますが、結局は猿は猿であるべきということに気付き、猿山に戻ろうとします。
最後は・・・。
登場人物を見直していただくと、最後のオチに結び付くと思います。勘のいい方は、始めから分かっていたのかな。私は最後の最後まで全く気付かず、かなりなるほどと感心しましたけどね。
音楽や映像などをうまく使った場面転換で、とてもテンポ良く楽しめる作品でした。
会話の一つ一つも面白く、よく練られているように思います。
パンフレットによると、野村さんが7年前に初めて書いた台本を、その時は日に当たらなかったけど、今になって書き直しまくって引っ張り出してきた作品のようです。
よく練られていると感じるのは当たり前かもしれません。
ここはずっと応援したい劇団ですね。
野村さんが舞台では思いっきりバカ丸出しの役を演じられますが、一度観劇した方に、わざわざ公演案内をメールしたりされたりして、とても誠実な感じがして好印象です。
びっくりしましたが、公演当日の昼にホームページから予約をしたので、受付に伝わっていなかったのですが、そのことに対して、ご本人から謝罪のメールがきていました。前売りは基本、前日までがルールだと思うので、非はこちら側なのに、なかなか出来ることではありません。客も少ない劇団なら分かりますが、上述したように満員御礼の中でそういう対応が出来ることは本当に素晴らしい。まだ公演が続く中で、お気づかいをいただいて本当に嬉しく、気分がいいです。
劇場のスタッフの方も、しっかり挨拶されて、気持ちよく観劇出来ました。
単に作品うんぬんではなく、公演を打つという全体を見ると、いち客としては満点です。
今日は隣に座られた方が、恐らく、演劇界でご活躍の方だったようです。
公演中、ノートにすごくメモを取られているのです。
何気ないセリフを役者さんが言われた後に、すごく書き込んだりしていて、何にダメ出しなの?とすごく気になりました。
舞台の中心になっているところ以外を見ていたりして、どこにチェック入れているんだろうとか。
私は一般客なので淡々と見ていますが、プロはどういう見方をしているのか、一度じっくり教えてもらいたいです。
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コメント
ここは一番乗りだわっ(◎´∀`)ノ
しかし素晴らしい対応ですねっ☆
満員になるくらいの劇団なのに、
それを鼻に掛けず1人1人を大切にされてる感じですね☆
聞いててもとてもすごい気持ちの良い気分になれますっヽ(´▽`)/
投稿: mio | 2010年4月 5日 (月) 00時00分
>mioさん
この後、誠実な対応ありがとうとメールしたら、お礼の返信が戻ってきました。つくづく立派な方です。
とても、全裸であそこに小さい象をつけて踊るような方とは思えない・・・(*^.^*)
投稿: SAISEI | 2010年4月 6日 (火) 15時28分