【講演会】美肌生活の知恵 老化のサインとスキンケア~しみ、シワ、たるみの原因と対策
2010年03月11日 新阪急ホテル 紫の間
講師:市橋正光先生(神戸大学医学部皮膚科名誉教授、日本抗加齢医学会理事)
田中宥久子先生(ビューティー・アーティザン)
仕事の関係上、勉強に行ってきました。(http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2009/12/post-bcc7.html)
この講演は、2010年3月より開始される「美と健康」の情報と体験を提供するHealth & Beauty Review(ヘルスアンドビューティーレビュー)という集まりの記念講演。
若い女性中心に500人ぐらいは参加されていたんじゃないでしょうか。皆さん、やっぱり美には興味あるんですね。
市橋先生はアンチエイジング業界ではかなり有名な先生です。紫外線ダメージと光老化によるしみ・シワ研究では、世界に通用する方です。
お話しをさせていただいたことがありますが、60代とは思えない若々しさ。肌がツヤツヤという外観(特に手が綺麗)に、毎日1時間ぐらいは平気で歩く体力。それに加えて、考え方などもまだまだ現役。科学的な実験データをきちんと出した美容の治療方法を世に普及させるべく、ご活躍中です。
田中先生は、失礼ながら私は存じ上げておりませんでしたが、かなり有名な方みたいですね。独自に開発された造顔マッサージは本にもなっていて、人気だそうで。
まず、市橋先生より医学的な見地からの美肌についてお話がありました。
紫外線による老化を防ぐために小児期からの日焼け対策の必要性に関して熱く語られました。日焼け止めは美肌を守るために必須のようです。
また、このブログでも紹介したことのある電気刺激により皮膚の中に有効な薬剤を入れる方法の説明も。(http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2009/12/post-37cb.html)
しわを防止するためのコエンザイムQ10の有効性も、この先生の長年の研究の成果です。
私の関係している肌細胞注入療法に関しても、最新の治療方法として説明がありました。実はこの部分は私がスライドを頑張って作成して先生にお渡ししていたのですが、全部使っていただけました。症例写真とかもあったので、会場の方々も少し興味を持っていただけたのではないでしょうか。
田中先生は造顔マッサージを実演。会場の方々も一緒になってマッサージをされていました。やり方は下手に書いて、間違っていたら困るので、ここでは控えます。著名な先生ですので、数多くの本やDVDを出されていますので、それを是非ご参照ください。要は圧とリンパの流れに沿ったマッサージです。
最後は両先生が会場からの質問に答えるコーナー。
その中で話されたトピックスを記載しておきます。
・ビタミンCのような小さな物質は皮膚に塗っても入っていくが、ヒアルロン酸のような大きな物質は入らない。だから、電気刺激で入れるとよい。ただし、皮膚に小さな穴を一瞬開けるので、皮膚バリアの破壊によるウィルス感染などはきちんと考えないといけない。しっかりした医療機関でしないといけない。
・温度が上がるとしわが出来る。43℃がポイント。42℃までなら大丈夫。だから、温泉とかではきちんと温度をチェックすること。
・ビタミンDは光照射によって作られる大事な物質。だからと言って、日に長時間当たる必要は無い。科学的なデータでは数十分でビタミンDの合成は飽和するので、それ以上は日に当たっても無意味。食事からなども摂取して、800~1000U/日を目安にする。
・日焼けをすると、次の日に免疫力が落ちる。それが元に戻るまでは2週間かかる。
・皮膚のターンオーバーは生きている細胞の層が4週間、角質の層が2週間。加齢により、この角質の層が少し長くなるので、ターンオーバーが遅れる。レチノイン酸はこれを防ぐ物質。
・皮膚自体が抗アレルギー性のある物質(AMP)を産生する。アトピーはこれが少ないという報告がある。
・UV対策で帽子をかぶるのは効果的だが、つばは7cm以上ないとダメ。傘も50%は周囲から光が入り込んでいる。
・今の日焼け止めは開発が進んでいるので、汗やこすったりして取れない限り、1日もつ。
・日焼け止めはSPFだけでなくPAもチェック。SPFはUVBの防御効果を示し、PAはUVAの防御効果を示す。最近、UVAの有害性が非常に高いことが分かってきている。日本でのSPFの上限は50。PAは+++(数値では8以上)。ヨーロッパではPA+++++(数値では38以上)の製品もある。
・コエンザイムQ10は摂取して吸収される度合いの個人差が大きい。一度、アンチエイジング関連のクリニックで自分の吸収度合いをテストしてから、サプリメントの量を考えるべき。市販の化粧品は濃度が低すぎて効果に乏しい(~0.3%)。1%は欲しい。コレステロール降下剤を服用している人はかなり積極的に取らないといけない(コエンザイムQ10の合成経路がコレステロールと同じなので、作られにくくなっている)。
・コラーゲンやグルコサミンなどは飲んでも効果がある。科学的な実証データをもっと出さなくてはいけない。コラーゲンは分解物などを摂取すると、様々な効果を発揮する可能性がある。
・サプリは積極的に使用するべき。食事からだけでは無理。例えば、毎日魚を20匹食べないといけなくなったりする。
・たるみを引き起こす遺伝子が見つかっている(ダンスと命名)。この機能が落ちることによってたるみが出来る可能性が高いので、これを活性化させるような研究もされている。
・造顔マッサージはにきびにも効果的。
・首と手のしわは毎日リンパマッサージすることで軽減できる。首に関しては、枕や寝方も自分に合っているかを確かめた方がよい。
・自分の必要性がしっかりある社会生活をおくり、チャレンジ精神旺盛、くよくよしないことが美肌に重要。
う~ん。これぐらいですかね。少しは役立ちましたか。
私は、経験的にこれが良いとされているようなことをきちんと科学的に証明して、もっと積極的にPRできるようにしていきたいと思っています。
なかなか活気ある楽しい講演会でした。
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この記事へのコメントは終了しました。
コメント
ふむふむ( ´_ゝ`)
ためになりますね~★
特に『造顔マッサージはにきびにも効果的』は
今もっともきになります★
会長っ!!愛の手をっ!!www
投稿: mio | 2010年3月12日 (金) 20時21分
ってか!!
トラックバックがすごいことになってる!!!!!
モヒャ━━((゜Д゜Uu))━━!!!!!!
投稿: mio | 2010年3月12日 (金) 20時22分
>mioさん
トラックバックがちょうど役に立ちそうだね。
昨日、お顔を拝見しましたが、別に何ともなってないんじゃないの?
投稿: SAISEI | 2010年3月13日 (土) 14時03分