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2010年3月15日 (月)

ほんとは案外そのへんで瞬く【劇団HALL JACK】100314

2010年03月14日 枚方公園青少年センター

昨年の劇団壱劇屋、人造演劇ユカイダーの合同公演、「じんぐる蔵」で知った劇団。
http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2009/12/halljack-eb40.html

出演されていた役者さんを見て、きっと自劇団の公演も面白いに違いない。枚方市というローカルで活動されているので、まだ知名度が無いが、今のうちに観劇しておかないときっと人気が出てくる劇団と認識。

今回の公演を拝見して、目に狂いが無かったことが分かりました。いい劇団を見つける能力は、本当にかなり高いレベルなのではと自負しています。面白かったのはもちろんですが、細かなところまで計算されているとっても演劇らしい良い作品だと思います。

3つの物語が並行して進みます。

高校の文化祭3日前。昨年の文化祭で、不良にからまれていたところを助けてくれた男の子に恋する女の子。お互い、文化祭の後夜祭で仮装していたので顔が分かりません。女の子は、色々と調べた結果、その男の子を見つけ出し、仲間の手助けを受けながら、この1年間接触を図ってきました。でも、どうしても告白までは勧めません。そんな時、その男の子が、仲間たちのところにあるお願いをしにやってきます。昨年の文化祭で出会った天狗の格好をした人を好きになったので、探して欲しいと言われるのです。女の子は天狗の格好などしていませんので、その人を探し出すことは自分の失恋につながります。でも、好きな人のために複雑な気持ちながらも一生懸命、その人を探し始めます。文化祭が始まりました。複雑な気持ちに耐えられなくなった女の子は文化祭から逃げ出してしまいます。そんな時に仲間から連絡。天狗の格好をした人などいないというのです。そして、彼が好きになった人は、女の子のことだと言われます。ちょっと天然の彼は、ピノキオの格好をしていたのを、間違えたようです。もうすぐ、後夜祭が始まります。その時こそ告白のチャンス。必死に走って戻る女の子。

未来の地球。環境破壊により、突然変異を起こす人間たち。その中で、特殊な力を手に入れ、人間たちにエネルギーを供給する役割をする3人のヒーローがいます。力を暴走させるダークネスと呼ばれる変異種と日夜闘い続けます。そんな中、ボスから指令が。3日以内にある物を世界中の支部に届けるように言われます。ヒーローの中ですごいスピードで走ることが出来る者が、その任務を遂行します。しかし、これは世界をめちゃくちゃにしてしまう物だったのです。これに気付いた時には、もはや手遅れ。あと数時間で、ある物が作動し、世界を壊してしまいます。それを防ぐには、もう一度全てを回収して、それを海に投げ込むこと。不可能と知りながらも、ヒーローたちは最後の賭けに出ます。やってみるしかありません。

走れメロス。小説通り。王に捕まったメロスは妹の結婚式に参加するため親友を人質に差し出します。期限は3日。戻ってこなければ、友人は処刑されます。妹の結婚式に参加して、死ぬために城に戻るメロス。でも思わぬアクシデントにより、定刻までに戻れそうになくなります。もはやあきらめざるを得ないメロス。でも、親友のため、自分の誇りのため、メロスは走り始めます。

好きな人に告白するために走る女の子、地球を守るために走るヒーロー、友人を助けるために走るメロス。

そして・・・。

「3つの物語が1つになる」というフレーズがチラシには書かれています。文字で書かれた話を見ただけでは、あまりそれは感じられないかもしれません。実際、最後に走る人たちというところでしか接点はありませんから。

でも、観劇すると、確かに1つになったということを感じられます。多分、それは演劇特有の感覚だと思います。7人の役者さんが、全ての世界で様々な役を演じられます。当然、キャラクターをそれぞれ変えますし、衣装だって変わります。そのため、最初のうちは、全て、別人という感じで見ているのですが、だんだんと3つの世界での役がオーバーラップして見えてくるのです。最後の方は、うまい具合に作られていて、衣装を変えずに、違う世界で登場しても違和感が無いようになっています。うまく伝わらないでしょうが、そういう意味で、3つの物語は確かに最後1つになります。

再演みたいですので、より練りこまれているのでしょうが、素人の私にとっては、非常にこの作品構造に感動しました。本や映像ではきっと、こういう魅力は感じられないと思います。

あらためて、演劇の面白さを感じた公演でした。

枚方市にとどまらず、もっともっと、ご活躍いただきたい劇団です。応援しています。

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コメント

すごいっ!!

まことしやかに『つながるのかっ!?』

と思うストーリーなのにっΣ(・ω・ノ)ノ!

しかも、そんな劇団が枚方って!!

もったいないですな~☆

投稿: mio | 2010年3月16日 (火) 02時34分

>mioさん
枚方のエコレンジャーって知ってる?
これ、ここの劇団がやっています。
地域密着型ですね。

全く関係ないですが、先日書いた「MOTHER」の再演が決まったようです。やはり、すごい人気で、今度はHEP HALLでします。終演1週間ちょっとで再演が決まるという前代未聞の出来事に、ここ数日間、演劇界は盛り上げっています。

投稿: SAISEI | 2010年3月16日 (火) 10時13分

ただ単にラストが走り繋がりではなさそうですね

それだとあまりにも滑稽ですね

投稿: まこと | 2010年3月27日 (土) 10時05分

>まことさん
そうなんですよ。
作品の奥深いところまで、まだ感じられないんですよね。
でも、たまにそんなこと考えてない作品もあったりして・・・。
なかなか、観劇する方も大変です。

投稿: SAISEI | 2010年3月27日 (土) 17時35分

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