胸に突き刺さった5時43分21秒【The Stone Age ヘンドリックス】100328
2010年03月28日 Independent theatre 1st
劇団としては初観劇。劇団員の緒方晋さんだけ、客演で拝見しております。ちょっとシュールな匂いのする面白い方です。この方のイメージからだけで判断すると、かなり独特なコメディータッチな作品を楽しませてくれるのではと思っていましたが、そのとおりでした。
笑いだけでなく、涙もありで大好きなパターンの作品です。
廃線になりそうな田舎の駅。駅長代理とその後輩、そして売店で働くベテランの女性がいます。
駅長代理の男の父親はこの駅の創始者。男は父の守った駅を守るべく奮闘しています。
男の妹は兄の世話をしながら、駅を守るお手伝いをしていますが、自分のやりたいことが見つからず、田舎生活に複雑な気持ちを持っています。
後輩は今どきの若者。田舎駅に嫌気がさして、JRとユーロ鉄道に履歴書を送って転職を考えています。
売店の女性の娘はソフトボール選手。能力の限界を感じて、ソフトボールを辞めようと考えています。
父にお世話になった町会議員は、町おこしのために切符を買うとパンがついてくるキャンペーンや天狗グッズなど訳の分からない策を頑張って実行しています。
その一環として、テレビ撮影のために元プロ野球選手の大物芸能人とディレクターが田舎駅にやってきます。
そこに鉄道オタクや郷土研究家も現れて、ドタバタが繰り広げられます。
自分のやりたいことを見つけようと苦悩する若者たちは、そのドタバタの中で、自分を見つめなおし、本当の気持ちを固めていきます。
シュールな笑いが多くある不思議な世界観の中で、登場人物の優しい気持ちが見え隠れする人情喜劇というところでしょう。
特に大きなどんでん返しがあるわけではなく、物語は坦々と進みますが、駅舎という1つだけの空間でのスレ違いや伏線が最後の方でまとまっていくような形です。
とても見やすく、面白い作品だと思います。
役者さんでこれまで拝見していたのは、緒方晋さん、片山誠子さん(ソラ豆)、菊池祐太さん(コメディーユニット磯川家)だけでした。この方たちは、皆さん私のお気に入り役者さんリストに入っていますが、期待どおり。テンポのいい会話で笑いを誘ったり、真剣な表情で引き込んだり、泣かせてきたりする素敵な役者さんたちです。
今回、新たに目を引いた役者さんを紹介。
劇団員の坂本顕さん、中井正樹さん。どちらも、個性的な魅力がありました。この劇団は皆さんそんな感じなんでしょうね。平均年齢が少し高そうなので、猛烈な勢いはありませんが、少し引いたシュールな構えで楽しませてくれます。ベテランのなせる技でしょうか。
客演の一明一人さんも何か雰囲気があります。劇団員ではないみたいですが、印象は似た感じです。とにかく、掛け合いが見事です。
新しい好きな劇団が増えました。
この劇団は4月末に、LINXSというイベントで拝見できるので楽しみです。
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コメント
やっぱり『若さ』とゆう武器を失った時に、
『まだ輝こう』と考えた人の勝ちですねっ(≧∇≦)
あちきは今まさに、その瞬間!!www
三十路直前であせることを止めました( ̄ー ̄)ニヤリ
見ててくださいねっ!!これから輝きますよっ★www
投稿: mio | 2010年3月29日 (月) 19時07分
>mioさん
今以上に輝いちゃうのw(゚o゚)w
と、たまにはお世辞をいってご機嫌をとっておく。
DVD売っていたので、購入すれば良かったなあ。
緒方晋さんはmioさんの好きなリリーフランキーのそっくりさんですので。
4月のイベントで販売しているかもしれないので、その時は買っておきます。
投稿: SAISEI | 2010年3月30日 (火) 11時04分