ナンバーズ【劇団ちょびひげ】100321
2010年03月21日 ロクソドンタブラック
まあ細かい事を抜きにすれば、なかなか面白い作品でした。
ただ、これは通常の商売公演ではありませんでした。仲間うちでの発表会に、何か紛れ込んでしまった感じでした。それでも、特に悪い気はしなかったですけどね。
ヒューマノイドのお話。
体に刻まれた番号からナンバーズと呼ばれるヒューマノイドたち。その中に人間の感情が芽生え始め、人間になりたがる者たちが出てきます。彼らのために、たった一度だけ挑戦できる人間になるための試験。
その試験に4人のヒューマノイドが集まります。人道的な考え、協力しあうことなど、人間に必要な考え方を試験されて、次々に関門を突破していきます。そして、3人が最終試験まで到達します。
ところが、この試験には裏があったのです。そして、3人のうちの1人にも大きな秘密があります。
この試験は、人間の感情が芽生え始めたヒューマノイドを選別して処分するために行われている試験だったのです。人間がヒューマノイドに占領されるのではという汚い疑心から生まれたものです。
そして、3人のうち1人は、人間だというのです。より身近にヒューマノイドと接し、彼らに人間の感情が強く芽生えているかを確認する役だったのです。
ヒューマノイドと一緒に接している中で、こんなことは無意味ではないかと苦悩する人間。でも、感情が芽生えたヒューマノイドを処分することは上からの絶対命令です。人間の彼は、最後の手段に出ます。それは・・・。
最後にちょっとしたどんでん返しがありますが、最終的には希望を持たせる形のハッピーエンドです。
基本的に舞台上はヒューマノイド3人ですので、90分間大変だったでしょうね。
とはいえ、肝心なところで・・・。素人の私がわざわざ書かなくても、御本人の役者さん達が分かっていらっしゃることでしょう。
観劇して結構楽しみなことの一つに暗転後の一瞬があります。開始直後なんてまさにそれです。もちろん、劇団によっては暗転を嫌い、切れ目が出来ないように場面転換するような技を見せられることもあります。これはこれでもちろんすごいと感動しています。
今回の公演、そういう意味では非常に不満。暗転のたびにバタバタするし、無意味に長い。照明が漏れているのか、切り替えている動作が丸見え。
芝居を見ながらも、芝居を見ていないような感情にさせることも重要だと思います。せっかく引き込まれているのに、一瞬、現実に戻っちゃいますからね。
10周年公演とのこと。私のような、劇団と全く関係の無い客が来ても、すごいなあと心底思わせるような公演が出来るようにご活躍いただきたいです。
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コメント
ふむふむ。なるほど~ヽ(´▽`)/
これは海外ドラマの『ダークエンジェル』とよく似ています★
ダークエンジェルは、あのアバターで有名な
ジェームズキャメロンが撮ったドラマです♪
こっちでは、遺伝子操作で創られた『ジェネティック』
と呼ばれる感情を持たない完璧な兵士です。
しかし、ミッションや訓練を繰り返したりするにつれて、
『自由になりたい』とゆう感情が生まれるのです♪
みたいな感じです(*゚▽゚)ノ
これ結構好きなドラマなんです★
投稿: mio | 2010年3月23日 (火) 19時42分
>mioさん
元ネタがあるんですね。
以前、mioさんのブログで書かれていた20世紀少年も、よく似た作品があります。子供のころにお面をつけていたいじめられっ子などキーワードがよく似ています。
でも8年くらい前の作品だからどっちが先なのかというところですね。
投稿: SAISEI | 2010年3月23日 (火) 22時02分
最近の映画でもあったなぁ ブレードランナーだったかなぁ 数機のアンドロイドがロボットとしてでは無く人間として生きたいが為に暴走しそれを殺害?する特別警察みたいな
人間のエゴですね
投稿: まこと | 2010年3月27日 (土) 10時44分
>まことさん
このタイプの作品多いんだな。
基盤が同じだけに、盗作にならないように気を使いそうですね。
投稿: SAISEI | 2010年3月27日 (土) 17時39分