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2010年2月20日 (土)

ニシエヒガシエ・・・【Snuka】100220

2010年02月20日 インディペンデントシアター2nd

「ウェストサイドストーリー」と「ロミオとジュリエット」をモチーフにした作品ですね。

細かな点で色々と書きたいことはありますが、まずは楽しく観劇できました。

(以下、少しネタバレするかもしれませんので、ご注意を)

東京出身の不良グループ「ブルーバック」と大阪からやってきた不良グループ「スカイフィッシュ」。二つのグループは激しく対立しています。
そんな中、生まれた恋。スカイフィッシュのリーダーの妹(マリア)と元ブルーバックのリーダー(トシ)。
対立しているが故に、その恋は許されるものではありません。
その恋がきっかけになって、対立は最高潮に達し、ついに決闘が始まります。
ついに犠牲者が出ます。スカイフィッシュのリーダーです。殺ったのはトシ。愛するマリアの兄を殺めてしまったのです。
トシをかくまうブルーバッグのメンバー。かたき討ちに奔走するスカイフィッシュのメンバー。ついに見つかったトシはスカイフィッシュのメンバーに・・・。
悲しむマリア。自らの命を断とうとしますが、意味のない闘いを繰り返していたことに気付いた両グループのメンバー達に励まされて、二人の命を背負って新たな人生を進み始めます。

だいたいのあらすじはこんな感じ。

ただ実際は、作品をもっと盛り上げるような登場人物が複雑に入り込んでいます。

例えば、
両グループのメンバーたちにかわいがられているラムネという女の子。両グループの決闘をやめさせようと、けなげに自分なりに考えた策を実行します。最後は逃げているトシをかばうために、自首をして警察に捕まったりします。ケンカケンカで男くさい雰囲気で一人だけほんわかしていて、清涼剤みたいな役割でした。かわいらしい方でしたしね。役者さんは愛唯さん(舞夢プロ)。
両グループともリーダーやメンバーに彼女や妹がいて、この対立を女性として強く見守ったり、おさめようとしたり。
両グループを警察という立場でありながら、更生を信じて強硬手段では抑えようとしない刑事がいたり。

悲劇的な終わり方ではありますが、未来に希望を持たせたところは個人的には好感です。やっぱり、ハッピーエンドがいいですもの。

一つだけ、理解に苦しむというかぞっとした部分があります。

スカイフィッシュのリーダーを殺めたトシは最後、メンバーに見つかって殺されますが、わざわざ見つかりに行っているのです。ずっと隠れていたのに。なぜかというと、スカイフィッシュのリーダーの彼女に、あなたが隠れているから、あなたの愛するマリアは殺されたという嘘をつかれたんです。それも、その前にマリアに時を見て一緒に逃げようとトシに伝えてくれとお願いされて、分かったという返事をしたのに。愛する彼を殺されたのだから、気持は分からないではないですが、マリアにすごく信頼されて、伝言を頼まれたのに、それをゆがんだ形で伝え、結局悲劇的な結末を生み出しているんですからね。
しかも、トシも殺され、自分も死のうとしているマリアにビンタ一発。なんで二人が死んだのかを考えろ、あなたを守るためでしょうみたいなことを平然と言うんですから。裏で筋書き作ったの自分なのに。恐い。演じたのは守島麗子さん。

全体的に感じたのですが、出てくる女性が全員愛する人への強さがあります。私のイメージでは東野圭吾の「白夜行」の雪穂みたいな感じ。分かりますかね。

一役だけ書いていませんね。今回観劇するきっかけになった唯一私が名前を聞いたことがある役者さん。河原岳史さん(劇団スターパイレーツ)。この劇団が好きなので、ちょっと行ってみようかとなったのです。
DJ役。ストーリーに関係していないとまでは言いませんが、雰囲気の切り替えに出てこられるような感じでした。劇団員の方が多いので、なかなか顔まで覚えていなかったのですが、今回で覚えました。えらい元気な人でした。気持いいくらいはずしてましたが・・・。

細かな点を少しだけ。

よく劇団のブログを見ていると、初日を終えて、もっともっと良くするみたいなことが書かれています。初日に拝見して、びっくりするくらい良かったという作品でこれを見ると、もう無理でしょう、十分良いよと思います。でも、千秋楽とかも見に行ったりすると、本当にもっと良くなっていて感動することがあります。もうないと思えるような伸びしろでも伸ばしてくるんです。
さて、今回の公演。絶対、もっと伸ばせますよね。観劇素人の私でも気付くような照明や着替えのミス、セリフの噛みはもちろん、つたない言い回し・・・。

あと、2回公演があります。私は残念ながら、もう拝見できませんが、もっともっと良くして、素晴らしい公演になることを祈っています。

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コメント

ストレートに青春物を創ると「ウェストサイドストーリー」になってしまうから変化球を入れたのですかね


でもSAISEIさんは満腹感を味わえたみたいで良かったです

投稿: 魔呼斗 | 2010年2月20日 (土) 18時11分

おもしろそうっ

なんか昔この物語りによく似た映画を観た事があります

投稿: mio | 2010年2月21日 (日) 20時04分

>魔呼斗さん
うまい作りでした。
オリジナルでどこまでかを見たいところです。

>mioさん
ありがちな話ですからね。
著作権は大丈夫なんでしょうか。
ジブリ作品の演劇は、セリフを一言も変えてはいけず、かつ金銭を発生させてはいけないことになっているそうです。この条件を飲んで、唯一実際に一人芝居でナウシカを公演をした女優さんがいます。関西演劇界で伝説になっている方です。私はこのシークレットライブDVDを持っています。

投稿: SAISEI | 2010年2月21日 (日) 22時59分

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