お代り【ラックシステム】100116
2010年01月16日 ABCホール
まあ、ここは大阪を代表する老舗劇団ですから、面白かったとかどうこう言うべきではないかもしれません。でも、面白かったですけどね。
「お正月」の姉妹作品です。「お正月」はDVDでしか見ていませんが、すごく好きなパターンの作品です。
あらすじは書きにくいんですよね。とりあえず、書いてみると、
最初は明治時代。岩倉使節団の厨房料理人として参加した長男が、その役を終えて家に戻ってきます。そこで、親戚たちに西洋料理を食べたいと言われますが、実は厨房料理人は洋食ばかりでつらい使節団の方々に日本食を食べさせるのが役目ですから、西洋料理は見たことしかありません。弟と見よう見まねで小豆をつぶして、赤味噌にはちみつをかけたソースで作ったハンバーグ。結果は・・・。
時代は進みます。弟は海軍将校になっています。部下たちが何か大事な物をつぼに入れて持ってきます。これこそ、揺れる船の上でこぼすことなく食べることができる海軍が待ち望んでいた食べ物、カレー。でも、この時代の人達はそれは「う○こ」としか見えません。お国のために、どんな味かを調べないといけません。将校、部下たちは勇気を振り絞り・・・。
次に・・・
といった感じでずっと時代が進みながら、人が連鎖していくのです。この後も、カレーを持ってきた男が父親になり、その娘が米軍GHQの下で働いたりしながら、何らかの食べ物がキーワードとして出てきます。
最終的には神戸大震災、そして現代まで時代が進みます。その間に起こったある家での出来事が連作短編集のような形で描かれていくわけです。
連作短編は小説で見るのも好きなので、これが舞台になったらそれはもう面白いの一言です。
それも芸達者な関西を代表するレベルの役者さんが演じられるわけですから。
それにしてもよく考えるものです。作はわかぎゑふさんです。
この劇団はわかぎゑふさんが立ち上げたみたいです。リリパットアーミーⅡの座長さんでもいらっしゃいます。
リリパットアーミーといえば、私がまず思うのは中島らもさん。亡くなられてしまいましたが、大好きでした。今でもたまに本を読み返したりします。
わかぎゑふさんは中島らもさんのずっとそばにいて働いていた方なんですよね。この方をみるたびに中島らもさんを思い出し、まだご存命の頃に演劇を知っていたらなあと思います。一度でいいから、見てみたかったですね。
公演終了後は、いつものとおり(と言っても、前回公演しか知りませんが)、コング桑田さんのグッズ宣伝。計算なのか素なのか、とにかく面白い。
最後の最後まで楽しませてくれました。
「お」で始まるタイトルシリーズ(お正月、お見合い、お祝い、おたのしみ、お弁当、お願い、お弔い)の最終章らしく、ちょっと残念です。でも何回再演しても面白い作品群ですので、また舞台で拝見できることを楽しみにしています。
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コメント
『お』がつくシリーズなんですね
なんか内容を見るかぎりはかなりコミカルそうな感じなんですけど
中島らもさんが関係してるなんてすごい人もいるんですね
投稿: mio | 2010年1月20日 (水) 13時35分
>mioさん
コミカルだけどよき昭和を描いた作品が多いですね。
そう言えば、「お願い」は遊女を描いた作品です。廓言葉は出てこないけどね。
投稿: SAISEI | 2010年1月20日 (水) 21時35分