責任の所在
最近、事業仕分けが騒がれていますね。必殺仕分人蓮舫議員とか。
私はこの厳しい仕分けに反論を持っている人が結構いることにびっくりしています。厳しく追及されて弱っている
者を見ていると味方をしてしまうのでしょうか。
でもよく考えてみれば、今、弱く見えている人達は、国民の税金を効率的に使ってこず、自分たちの責任をおろそかにしてきた人達でしょう。仕分けが行われるまでは、自分達を強者のように思い、失敗してもまあいいやみたいな感じで振舞ってきたに違いありません。怒られて当然でしょう。
根本的に厳しく追及されている人達は責任の所在を明確に考えていないように思えて仕方がありません。
この事業を行って、失敗したらどうするか、そうならないようにするためにはどうするかなど本当に考えて開始したのでしょうか。これまでの様々な局面で本気でどうしたらいいかと考えたことがあるのでしょうか。
普通の企業だったら、会社にとって利益や価値が無いと判断されるプロジェクトは即刻中止でしょう。そのリーダーを含め、全員つらい思いをすることになるわけです。もっと大きいレベルで会社としての価値を世間に認めてもらえなくなれば倒産です。最悪、社長など責任ある立場の人は自己資産まで崩壊する可能性もあるわけです。だから、みんな必死です。社員は自分のプロジェクトの魅力を如何に会社に価値を見いだせるかとして上司にPRします。社長は会社を世間にPRします。株のような形で資本を集めたりもするでしょう。そうやって、必死に継続するようにPRして、良い結果が残せるように努力しているのです。失敗したら責任が自分にあると思いながら。
普通だったら当たり前のことをしてこなかったつけが回ってきただけのような気がします。
「予算が削減されれば、事業継続が無理ということを理解して欲しい」みたいなことを言われた官僚がいらっしゃるようですが、人ごとみたいな発言に聞こえます。責任ある立場の人だったら、どうしたら継続できるのかをもっともっと伝えないと。
ノーベル賞学者達も憤慨しているみたいですね。私もレベルは低いものの再生医療という分野での研究開発者です。だから、科学技術費は重要だと思っていますが、こちらもノーベル受賞者の方々には賛同できません。
国の税金です。どういう魅力があるのかを全然伝えてこず、結果も大多数を占める一般の人達には分からないような状況なのですから。「スーパーコンピューターの開発は世界2位ではだめなのか」と蓮舫議員が言われました。見事な発言だと思います。1位がいいのは当たり前ですが、その代償が釣り合っているのかをきちんと伝えてこないからこうなるんです。今、1位がいいと言っているのは研究者たちのエゴでしょう。あなた達のプライドを守るために何で私達がお金を払わなくてはいけないのでしょうか。
研究者はとかく100点満点のものを開発する傾向があるように思います。自分が満足するための100点になっていないだろうか。本当は80点で世の中の人は満足するのではないだろうか。よく考えてなくてはいけないと思っています。
これを機会に、責任の所在を考えてこなかったプロジェクトは辞めたらいいです。もう一度、なぜ必要であり、そのためにどうしていくかをPRしてください。その時はこれまでのことは無かったことにして、きちんと私達もそれに答えていかなくてはいけません。ずっとほったらかしにしていた私達の責任も重いです。
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コメント
そうですよね~。
あたしも同意見ですね!!
ふつうの民間企業はこの不景気の中、ギリギリの予算を打ち出され、後試行錯誤をして幾度となく会議を開き、予算内かそれ以下でプロジェクトをまとめるものです。
失敗してしまった時は、確かに課長は社長に烈火のごとく叱られてましたし、ある部長は本社には居なくなったりもしました・・・(゚ー゚;
でもそれが普通なんです!!
何にもわからないあたしでさえ最近の政治のニュースは『揚げ足の取り合い』『子供のけんか』ぐらいのレベルのようなきがします。
ほんと大人!!もっとおきばりっ!!
って感じです
投稿: mio | 2009年12月 2日 (水) 06時38分
>mioさん
本当にそうですよね。
子供のケンカしているぐらいなら、その辺を掃除でもしてくれてた方がありがたいですわ。
ところで、この仕分け、色々と見ていたら演劇関係の予算(劇場管理など)もかなりの削減対象に入っているとか。
関西でも幾つもの劇場がここ数年、閉鎖されていますから。
これだけは何とかしてくれないかな・・・という自分勝手な意見。
投稿: SAISEI | 2009年12月 2日 (水) 08時40分